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作業療法プログラムの風景①


作業療法プログラムの風景① 『ふまねっと運動』


 当院の精神科作業療法プログラムの様々な取り組みをシリーズでご紹介させていただきます。第1回は『ふまねっと運動』です。

 当院では『ふまねっと運動』を週1回実施しています。これは北海道教育大学釧路校教授の北澤一利先生が開発した、従来の歩行訓練や筋力向上型の運動とは異なる理論を持つ運動です。当院においては新潟大学医学部保健学科准教授の関井愛紀子先生のご指導を受けて行っています。ot2016_f01


 50センチ四方の網を踏まないようにゆっくり歩きます。歩行が低下した人でも安全にレクリエーション感覚で参加できます。


ふまねっと運動の特徴
① ゆっくりした歩行運動、無理の無い動きの運動
② うっかりして失敗する事が笑いや会話、交流を生み出す運動
③ 歩行機能の改善や認知機能の改善効果がある運動
④ 複数の課題を同時に行うことで脳の神経細胞の活動を改善する運動  等

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 参加をためらう患者さんも時におられますが、活動を始めてしまうと、楽しそうに参加されています。歩行機能、認知機能の改善と共に笑顔が引き出される楽しい活動として定着しています。

病棟夏祭りを開催しました

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 8月4,5日に、毎年恒例の病棟夏祭りを開催しました。

 

 

 

 射的や輪投げ等のゲームをしたり、じゃんけん大会で景品をもらえたりと、皆さん楽しそうに過ごされていました。
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 ぜひとも、また来年実施したいイベントです。

 

 

女性のアルコール依存症と治療プログラムのご紹介


女性のアルコール依存症と治療プログラム


女性のアルコール依存症について

 女性のアルコール依存症が急速に増加しています。「アルコール依存症は男性に多い病気」と思われがちですが、最近の調査では女性のアルコール依存症の増加率が男性を上回っています。それは女性の体質的な特徴や女性を取り巻く社会環境の変化に伴うストレス等が原因と言われています。

・身体的な要因
 女性は一般に体脂肪が多く、アルコールは水より油に溶けにくい性質があるため体内に浸透しにくく、血中のアルコール濃度が上がりやすい傾向があります。さらに、女性ホルモンはアルコールの分解を妨げることも指摘されています。このような女性の身体のしくみから、男性よりも依存症に陥りやすpic_01い傾向があると言われています。

・精神的な要因
 女性は失恋や夫との不仲、姑問題、熟年になると夫の退職や離別、子供の自立、仕事や人間関係の行き詰まりなど、喪失感や不安をきっかけに飲酒にのめり込むことが多いとも言われています。飲み方も男性のように外で飲むよりは、家の中で家族にも隠れて一人で飲酒することが多い傾向があります。これも、依存症を発見しにくく、また悪化しやすい原因のひとつではないかと言われています。


女性のための治療プログラムについて

 アルコール依存症の治療は年齢性別を問わず「アルコール依存症リハビリテーションプログラム」に組み込まれている「集団精神療法」が中心となります。集団精神療法とは、「集団による力動」つまり相互作用を用いた治療法です。グループでアルコールの問題について話し合い、同じ悩みを持つ患者さん同士が率直に意見を交換して、「悩んでいるのは自分だけではない」と共感し、自分自身について理解を深め、断酒の動機づけと継続に結び付けていくことを目的としています。pic_03 女性においては、アルコールの問題の背景に女性特有の問題、悩みが複雑に絡み合っているケースが多くみられます。男性と同じ場ではそれを話しにくく、問題の本質を掘り下げることが難しいのです。そのため当院では通常のプログラムのほかに、女性スタッフ(臨床心理士、看護師)と女性患者さんによる「女性グループミーティング」を開催しています。女性同士が安心して自由に話し合える環境を提供することにより、感情や退院を前にした思いを共有することが可能になります。同じ病気を持つ女性同士が経験を分かち合い、共に回復を目指しています。